ワールドゴールドカウンシル(WGC)の金需要/供給レポート2020年第1段

ワールドゴールドカウンシル(WGC)が年に4回出している金需要に関するレポートをまとめて、ブログで報告していこうと思う。 ワールドゴールドカウンシル(WGC)のレポートが出ると、翌日の日経新聞には、WGCのレポートを元に金についての記事が掲載される。 最…

資本論第1部 第22章 剰余価値の資本への転化 第2節の解説

資本論第1部 資本の生産過程 第7篇 資本の蓄積過程 第22章 剰余価値の資本への転化 第2節 経済学の側からの拡大された規模での再生産の誤った把握 第2節は数ページの短い節。 アダムスミスの誤りとは、個別的資本は不変成分と可変成分に分かれるとしても、社…

資本論第1部 第22章 剰余価値の資本への転化 第1節の解説

資本論第1部 資本の生産過程 第7篇 資本の蓄積過程 第22章 剰余価値の資本への転化 第1節 拡大された規模での資本主義的生産過程 商品生産の所有法則の資本主義的取得法則への変転 今回は第1節の解説です。 剰余価値の資本としての充用、つまり剰余価値の資…

資本論第1部 第21章 単純再生産の解説

資本論第1部 資本の生産過程 第7篇 資本の蓄積過程 第21章 単純再生産 第21章単純再生産の解説。 まず資本の蓄積過程の分析を始めるにあたり、マルクスは議論の前提を明示する。 蓄積過程の純粋な分析のために、 その内的営みを一切覆い隠す現象を無視する必…

資本論第1部 第20章 労賃の国民的相違の解説

資本論第1部 資本の生産過程 第6篇 労賃 第20章 労賃の国民的相違 国民文庫版では第3巻にあたる。 第20章労賃の国民的相違の解説。 労賃の国際比較の前提。 労働力の価値の大きさの変動を規定するすべての契機を考慮しなければならない。 全ての契機とは以下…

資本論第1部 第19章 出来高賃金の解説

資本論第1部 資本の生産過程 第6篇 労賃 第19章 出来高賃金 資本論第1部、第19章、出来高賃金の解説を致します。 出来高賃金は、時間賃金の転化形態である。 つまり労働力の価値の現象形態が時間賃金であり、 時間賃金は出来高賃金の転化形態である。 例えば…

資本論第1部 第18章 時間賃金の解説

資本論第1部 資本の生産過程 第6篇 労賃 第18章 時間賃金 国民文庫版では第3巻に該当します。 そもそも、賃金つまり労賃自体は、労働力の価値の現象形態である。 労働力の価値(交換価値)とは、3つの要素によって決まる。 3つの要素とは、 ⑴労働者自身を養う…

資本論第1部 第17章 労働力の価値または価格の労賃への転化の解説

資本論第1部 資本の生産過程第6篇 労賃 第17章 労働力の価値または価格の労賃への転化 資本論 (2) (国民文庫 (25)) 作者: カール・マルクス,岡崎次郎 出版社/メーカー: 大月書店 発売日: 1972/03 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る …

資本論第1部 第16章 剰余価値率を表す種々の定式の解説

資本論第1部 資本の生産過程第5篇 絶対的および相対的剰余価値の生産 第16章 剰余価値率を表す種々の定式 資本論 (2) (国民文庫 (25)) 作者: カール・マルクス,岡崎次郎 出版社/メーカー: 大月書店 発売日: 1972/03 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を…

資本論第1部 第15章 労働力の価格と剰余価値との量的変動の解説

第15章 労働力の価格と剰余価値との量的変動 資本論第1部 資本の生産過程第5篇 絶対的および相対的剰余価値の生産第15章 労働力の価格と剰余価値との量的変動 資本論 (3) (国民文庫 (25)) 作者: カール・マルクス,岡崎次郎 出版社/メーカー: 大月書店 発売日…

資本論第1部 第5篇 第14章 絶対的および相対的剰余価値の解説

資本論第1部 資本の生産過程第5篇 絶対的および相対的剰余価値の生産第14章 絶対的および相対的剰余価値 資本論 (3) (国民文庫 (25)) 作者: カール・マルクス,岡崎次郎 出版社/メーカー: 大月書店 発売日: 1989 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含む…

資本論第1部 第4篇 第13章 第10節 大工業と農業の解説

第10節 大工業と農業 資本論第1部 資本の生産過程第4篇 相対的剰余価値の生産第13章 機械と大工業第10節 大工業と農業 資本論 (2) (国民文庫 (25)) 作者: カール・マルクス,岡崎次郎 出版社/メーカー: 大月書店 発売日: 1972/03 メディア: 文庫 クリック: 2…

2018年の金価格 総供給量が減る兆しはまだない  

ワールドゴールドカウンシルの金の需給に関するレポートが年に4回出る。 それを元に解説する。 金価格分析においてはまず重要なのが総供給 ざっくり4000トン。 その内訳は 鉱山から3000トン で リサイクルが1000トン。 金投資をする上で大事な指標が総供給…

資本論第1部 第4篇 第13章 第9節 工場立法(保健・教育条項) イギリスにおけるその一般化の解説

資本論第1部 資本の生産過程第4篇 相対的剰余価値の生産第13章 機械と大工業第9節 工場立法(保健・教育条項) イギリスにおけるその一般化 第9節工場立法(保健・教育条項) イギリスにおけるその一般化について解説する。 この節では、 イギリスにおいて工場立…

資本論第1部 第13章第8節大工業によるマニュファクチャ、手工業、家内労働の変革の解説

[] 資本論第1部 資本の生産過程第4篇 相対的剰余価値の生産第13章 機械と大工業第8節 大工業によるマニュファクチャ、手工業、家内労働の変革の解説 第8節大工業によるマニュファクチャ、手工業、家内労働の変革は a - e に分かれている。 a: 手工業と分業…

資本論第1部 資本の生産過程 相対的剰余価値とは何か?

相対的剰余価値とは何か? 機械化などにより、生産効率を上げることにより、同じ労働時間で多くの商品の生産が可能になる。 すると、労働者自身を再生産するのに必要な価値量である必要労働時間が低下する。 結果的に、必要労働と剰余労働の割合でいうと、剰…

資本論第1部 第13章機械と大工業  第7節 機械経営の発展に伴う労働者の排出と吸引 綿業恐慌の要約

「第13章7節 機械経営の発展に伴う労働者の排出と吸引 綿業恐慌」について 全体の中での位置付けとしては、 資本論第1部 資本の生産様式第4篇 相対的剰余価値の生産第13章 機械と大工業 その中の第7節の要約を書きます。 要点を5点でまとめた。 ⑴ 機械の増…

資本論第1部第 13章機械と大工業 第6節機械によって駆逐される労働者に関する補償節の要約

資本論第一部資本の生産過程 第4篇相対的剰余価値の生産 第13章機械と大工業 第6節 機械によって駆逐される労働者に関する補償説 要約を書きました。 ⑴ 機械は失業者を生み出すのは事実 ブルジョワ経済学のミルやマカロックの主張。 機械の普及による失業は…

資本論第1巻 第4篇13章 第5節機械と労働者の闘争の要約と所感

マルクスの資本論第1巻第4篇13章第5節の要約と所感です。 第1巻のタイトルは資本の生産過程。 第4篇は、相対的剰余価値の生産。 13章は、機械と大工業。 第5節は、労働者と機械の闘争。 この節は書かれていないけど(前の章などには書かれている)、話の大…

フリーメイソンと理神論

以下、参照文献は、橋爪大三郎の『フリーメイソン』。 大変よく書けている本だ。 フリーメイソンは、簡単に言うとキリスト教の理神論をベースにした親睦団体だ。 キリスト教とは、ユダヤ教から派生した一神教だ。一神教では、神さまは一つだけ。多神教のよう…

2018年 北京旅行

中国旅行で思ったこと。 安宿最高。 北京で安宿に泊まった。 一時期は、カウチサーフィン(これは無料)などもやっていたが、現在ではやっていない。 経験上、カウチサーフィンは当たり外れがややあり、それはレビューからは見えにくいことだったりする。 今回…

『中国の論理』岡本隆司 ⑴

中国史の分野で 定評のある岡本隆司先生の『中国の論理』。 おすすめです。 ⑴中国を理解の核心に儒教あり 「怪力乱心を語らず」 儒教には、およそ超越的なところがない。 極端にはしらない、中庸が最大の徳目である。 儒教は中庸を尊び、神秘化は論外。 …

『ソクラテス以前以後』 

今回の記事は、哲学に興味のある方向けです。 ギリシャ哲学の入門書として大変優れた本だ。 西洋古代哲学は主に4つの時代に区分に分けられる。 ⑴ 初期ギリシャ (ソクラテス以前)、6世紀初めから5世紀 タレス、ピュタゴラスなど ⑵古典期ギリシャ、前5世紀…

『アフタービットコイン』中島 真志

『アフタービットコイン』中島 真志 仮想通貨とブロックチェーンに関する包括的な知識が得られる。 この分野では今所のこの本が一番良さげか。 優れている点。 各国の中央銀行や民間銀行のブロックチェーンをつかった取り組みがわかりやすく紹介されている。…

資本論第1部 第10章 相対的剰余価値の概念

相対的剰余価値を概念を説明します。 ⑴資本主義は私有財産をベースした自由競争経済 ⇩ ⑵不断の競争により、生産力の増進 ⇩ ⑶労働者の生活手段の低価格化による労働力商品の価値を低下。 賃金水準は、①自分自身を維持するコスト、②家族を養うコスト、③スキル…

哲学塾 正義入門 まとめ

「正義」に関する講義の要約 第1回(17年3月)では、普遍的な倫理は存在するか議論した。婚姻前に妊娠してしまったことから名誉殺人に処せられる寸前で助け出されたヨルダンの女性の話から、倫理観の相対性と普遍性を考えた。名誉殺人は必ずし普遍的な悪とは見…

The Social Life of Moneyの要約① 序文 

近年出版された貨幣論の中でも世界的な名著との呼び声高い www.nigeldodd.com ナイジェル・ドットのThe Social Life of Moneyの要約をアップしていきます。 この本は、2014年末にプリンストン大学出版から出た本で、 著者のドットはロンドン・スクール・オブ…