資本論第1部 第13章機械と大工業  第7節 機械経営の発展に伴う労働者の排出と吸引 綿業恐慌の要約

 「第13章7節 機械経営の発展に伴う労働者の排出と吸引 綿業恐慌」について


全体の中での位置付けとしては、


資本論第1部 資本の生産様式
第4篇 相対的剰余価値の生産
第13章 機械と大工業

その中の第7節の要約を書きます。

要点を5点でまとめた。

機械の増加にも関わらず、

結局、機械が労働者を駆逐するので、

労働者の絶対数の減少が起きる。

総資本構成の中で不変資本の部分が増え、可変資本の割合は減る。



従来のマニファクチュアや手工業に対して機械経営が優位であるのは、

弓矢に対して、針発銃が優位であるのと同じくらい自明のこと。

 


機械経営は、一方では、

原料の直接的増加を引き起こす。

他方では、安価な機械生産物と変革された運輸交通機関とは、

外市場を征服するための武器となる。

外国の手工業生産物は破滅させられ、

強制的に原料供給地にさせられる。

機械経営に基づいた大工業の諸国では、
労働者は過剰になり(機械によって駆逐されるので)


積極的な海外移住が促進され、

植民地化(分業システムにおける原料供給地化)が進む。


結果、地球規模での分業化が進展する。

 


安価な生産費用を求める

不断の競争により、

機械化の流れが止まることはない。


工場労働者数の増加は、

景気に左右される。

産業循環の干潮期と満潮期という表現がされている。

つまり、労働者の運命は、生産システムに依存し、

うつろいやすく、潜在的に脆弱である。